治療方針
- こどもは自分の痛みや症状を十分に言うことができない
- 同じ症状であっても年齢(生後3カ月未満の乳児と思春期の学生では)により病気が異なる
- 成人ではめったに罹患しないウイルス感染症に罹患しやすいなど
全く未知の新型コロナウイルス流行で多くの子どもの急変を内科・耳鼻科・皮膚科の医師による診察が増えましたが、37年子どもしか診察してきた我々小児科医は、上記の事も考慮し十分な問診と診察を行ったうえで 必要な検査を行い適切な診断と治療を行っています。
色々と経過をお聞きしますがより良い診療を行うためにご協力ください
治療の流れについて
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問診
急に現れた【腹痛】 【嘔吐】 【発熱】【咳】 【鼻水・鼻閉】【下痢】などの原因は何らかの感染が疑われるため、各症状が何時からどの程度と頻度で認めたか? 特に現状把握に水分摂取や食欲の有無は不可欠ですので保育園や学校へのお迎えの時に先生に聞いておいてください。
【頭痛】 【身長が急に伸びた】 【身長が伸びない】【乳房が急に大きくなった】【陰毛が生えてきた】 【生理が始まった】の原因は、成長に関わるもので最近数年間の身長と体重の変化が極めて重要なので、保育所や学校で成長の記録等を手に入れて受診してください。 -
診察
診察室では視診で 呼吸の仕方 歩き方 姿勢を診ています。診察は内科では顔・喉から診察しますが、お子さまは喉を見ると嫌がることが多いので不安が少ない聴診から始めます。呼吸数 心拍数 呼吸様式を判定し 咳や鼻水や呼吸困難を訴えるお子さまでは、「声を出して、こんにちは 何歳」と声かけをしてお子さまの声枯れのチェックをします。体や手に発疹や発赤がないかチェックします。最後に喉を診察します。必要に応じて腹部所見や首のリンパ節や外陰部の診察をします。
診断のため検査
- 咽頭所見で溶連菌検査
- 眼球充血・扁桃の白苔ではアデノ抗原検査
- 聴診で呼吸音が明らかに異常の時 胸部レントゲン
- 3日以上発熱が持続するとき迅速血液検査
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治療
発熱・咳嗽・鼻汁分泌・下痢等の症状と診察所見から、症状や周囲への感染性の有無から必要な検査を行い、症状による日常生活への支障を減らせるなら、症状にあった投薬を行います。水分摂取・十分な食事摂取や睡眠ができるように処方します。